弊社は,マリン産業(株)と共同で360度カメラを用いた桟橋下面の健全度調査システムを開発しました。
これは,薄暗い桟橋下面であっても強力な照明機器と360度カメラを用いることで,梁・床版・杭頭部さらには鋼管杭の海面上に露出している部分を撮影し,劣化の有無などを目視によって確認できるシステムです。当面は船外機船が入れる範囲に限定されますが,ラジコンボートを用いて狭隘なエリアでも対応できるようにする予定です。報告に当たっては,360度の視野を持つ「mp4形式」の動画で提出しますので,画面を回すことで撮影範囲のすべてを確認することができます。なお,動画は実際の撮影時間を1/10に圧縮していますので,5時間かかった撮影作業は30分程度の動画に圧縮され,比較的簡単に確認することができます。
日頃は専門家しか目にすることができないこれらの構造物の状態を,構造物の管理者が自ら目視して管理できることは,構造物の使用者に対する説明責任を果たす上で非常に重要です。今後,多方面に展開することを計画しています。